赤子の成長を願う呪い事:1・2・3

学習ノートから

こどもの成長を願うこと、嘗ての琉球では誕生日を迎える前日の吉日をえらび、

果報の人を招き、男女児とも頭の下方にわずかに頭毛を残して髪をそり落とす。

残した下方の髪毛には、背守りの役目がある。

幼子が倒れたり転んだ時に、神様が残りの髪毛を捕まえて助けてくれる、おまじない!

 3歳になると、男児は、頭の頂を1寸5分位の円形残して髪をそり落とす。

しかし、女の子の場合は「ヲナリ神」、

頭の真ん中あたりから1寸程の路を開くように頭髪を剃り落とす。

この1幅の路は、いつも平安でありますように、願いが込められている。

俗に「路開き」と唱えられている。(石垣島での取材)


      図:琉球風俗絵図(明治27年)より転載

        *図の中の着衣に背守りが施されています。

        *背守りは嘗てのユカッチュ・士族の中の慣習が昭和の時代頃まであった。